
看護師といえば、社会的な評価も高く、華やかな職場に見えるようですが、看護師だった私から言わせれば決してそんなことはありません。
むしろ、看護師や人間の嫌な部分も見えてしまいます。
今回は一般の人には見えない看護師の裏事情について、お伝えしたいと思います。
看護師は好印象?
私は看護師をしていますが、近所の人や学生時代からの友人に会ったとき、「私は看護師をしています」と答えるとよく言われるのが『白衣の天使か~。人のためにお仕事できるって凄いよね』というような、ポジティブな意見です。
また、看護師をしている=性格がいい・優しい など、イメージもいいです。
出会いを求めている人にとっては好印象でとてもいい職業ですよね。
また、収入がいいとも思われています。実際の看護師の収入ですが、確かに収入は安定していて、比較的同年代の女性よりは年収も高めです。
(仕事内容は実際とてもハードなんですけどね。)
さて、そんないいイメージが沢山ある看護師の裏事情について、少しだけお話しましょう。
看護師の裏事情とは?
ここからは、あくまでも私の体験談です。
世の看護師さんが以下のような人ばかりではない、という事をよく理解して読んでくださると幸いです。
看護師は大奥
私は看護師の免許を取得して、5年間同じ病院で働きました。(結婚を機に退職しました。)
師長さんは50代の女性でしたが、初めに言われたことは「看護の職場はね、大奥って言われてるのよ。覚悟しなさいね」でした。
どういう意味か分からなかった私は「はい、頑張ります」とだけ答えた記憶があります。
私はその時、その言葉の意味を重く捉えていませんでした…。
看護師の悲惨な人間関係
やはり女性が多い職場特有の人間関係のストレスが存在します。
嫌な思いを沢山しましたし、悔しくてトイレで隠れて泣いたことも何度もあります。
泣いたことがバレないように、目は絶対に触らず、天井を見てただただ涙を流すだけにして、落ち着いたら仕事に戻る…というようなこともありました。
やはり患者さんの命に直結する仕事をしているので、いい意味でも悪い意味でも厳しい性格の看護師が多いです。
患者さんの前では優しい看護師も、ナースステーションに戻った途端、「テメーさっきの注射の技術は何なんだよ!あんなんじゃ患者が不安がるだろーが! 注)女性看護師の言葉です」と、さっきまで笑顔だった看護師がカルテを投げつけながら怒鳴ってくる場面に遭遇したこともあります。
患者さんの前では決して見せない姿、いつも笑顔で患者さんに対して丁寧に接していて、評判のいい看護師であっても裏では豹変するのです。
白衣の天使たちの怖いお昼休み
また、お昼休みに皆でワイワイお食事を取っている時はいつもスタッフの悪口ばかり。
役職のついている上司自らが部下の文句を言うので、影響力はとても強いです。
「○○はプライドばかり高くて扱いにくい。プライドを持っていい人間はそれなりの努力をしてきた人なのに、○○はプライドを持つに値しない。皆もそう思うでしょう」と発言されれば、先入観を植え付けられ、○○さんに対する見方が変わっていしまいます。
せっかくの昼休みに悪口を聞きたくないからと、スタッフと別な所で食事を取ろうものならすぐに仲間はずれにされる始末。
イジメられている学生の便所飯のようなもので、本当にとても気を使う職場です。
人間関係で退職する新人の看護師たち
白衣の天使を夢見て就職してきた新人さんたちは、このような環境に耐えられずに退職する人がとても多いです。
昔からある地域に根ざした病院だからこそ、お局さんたちの存在が強いのでしょうか。
それでも看護師は素敵なお仕事
悪いことばかり書いてしまいましたが、看護師は人の命・人生に関わることの出来るとても素敵なお仕事で、やりがいが感じられます。
時には辛いこともありますが、そんな時人生の先輩方に「今日は元気ないわね、どうしたの」などと優しく声をかけていただけると、本当はこちらが看護する側なのに心が癒されたりして患者さんの存在に救われる事も多くありました。
私は看護師になってよかったといつも思っています。
看護師はやっぱり素敵なお仕事です。